ブランドものが高いのはなぜ?高額である理由、生活を豊かにする使い分け方


いわゆる「ラグジュアリーブランド(高級ブランド)」と呼ばれるジャンル。

商品の価格を聞いて、声が出ないほど驚くことも多いですね。

なぜラグジュアリーブランドは飛び抜けて高額なのか、その真相に迫ります。

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ラグジュアリーブランドが高額なのはズバリ…!

What(何が)
 素材や製法、広告コストに加え

How(どのように)
 マーケティングで作られた

Why(なぜ)
 ブランド自体の価値が含まれるため

高額な商品が多いと考えられます。

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製造や広告のコスト以外に、ブランド自体の価値が含まれているため高額


ラグジュアリーブランドの商品には、上質な素材と一流の製法、膨大な宣伝広告などのコストが反映されています。

それだけでなく、ブランドそのものの価値も価格に含まれるのです。

ブランドそのものの価値とは、世界観やイメージ、デザイン、希少性など曖昧なものが多く、マーケティングで作られた要素がほとんどと考えられます。

ラグジュアリーブランド(高級ブランド)とは?

高級ブランドとはこうであるという、明確な定義はありません。

一般的には「高額」「上質」「特別」というイメージが定着しているでしょう。

必要以上の贅沢品であり、本来は富裕層向けの商売と言えます。

日本では大衆層からの支持も大きく、若い学生が所持していることも珍しくありません。

単におしゃれで質が良い以外に、ラグジュアリーブランドにステータスを感じて購入する、こんな方も多いのではないでしょうか。

ラグジュアリーブランドのクオリティ


高級ブランドの多くは、価格に見合ったクオリティが追求されています。

同じ革にしても傷が少ない部位を使う、職人が手作業で製法するなど、相応のコストがかけられているのです。

ここに広告費が加わり、いわゆる高額になることが多い模様。

一方で、高級ブランドの全てが一流素材を使い、一流の製法ばかりかと言えば、そうでもないでしょう。

同じような素材、作り方でも、ラグジュアリーブランドの方が驚くほど高い。

その差の理由に考えられるのが、“ブランドとしての価値”です。

ブランドとしての価値とは?

ブランドとしての価値は、戦略的なマーケティングによって作り出されています。

品質以外にフォーカスし、ブランドの価値とはどのようなものか考察してみました。

・芸術性


ラグジュアリーブランドで活躍する、トップクラスのデザイナーたち。

そのデザインは創造力に溢れており、時には常人に理解できないような世界を見せてくれます。

抜きん出た芸術性は、ラグジュアリーブランドの価値を表す一部分です。

美術品や音楽が評価されるのに似た感覚ではないでしょうか。

・希少性、唯一性

あまり手に入らない希少性や、他にはない唯一性も、ラグジュアリーブランドに見られる要素。

レアなのは素材が貴重だから、という単純な理由だけではありません。

敢えて限定生産にしたり、製造に手間暇をかけて供給ペースを下げる。

飛び抜けた高額提示も、“高くて入手困難=価値がある”と印象を強めるマーケティングの1つでしょう。

・不変性、歴史の長さ


長きに渡り「変わらない」ことも、ある意味ではラグジュアリーブランドの価値と言えるのではないでしょうか。

例えばルイ・ヴィトンの代名詞であるモノグラム。

120年以上継承されてきた、一目でルイ・ヴィトンだとわかるデザインです。

長い歴史や伝統は、消費者の信頼を生みます。

これだけ長く続いている、それだけ価値があるものなのだろうという心象に繋がるのです。

・イメージ、世界観

大半のブランドが当たり前に行うセールですが、一部の高級ブランドは一切行いません。

値引きすることで、ブランドイメージが崩れることがあってはならないためです。

さらにラグジュアリーブランドの多くは、店の立地や雰囲気、接客から梱包に至るまで、徹底的にイメージにこだわっています。

イメージを維持するための高額設定であると同時に、ラグジュアリーならではの世界観を保つためのコストも含まれている、そう推測できますね。

品質以外の“象徴的な価値”を作り出している


素材や作り以外にも重きが置かれる、ラグジュアリーブランド。

徹底したイメージ戦略、独創的で革新的なデザイン、希少性や唯一性を損ねない生産・流通。

高級ブランドの地位は、こうしたマーケティングの継続によって築かれているのです。

ラグジュアリーブランドが作り出している、象徴的な価値の高さ

それが良いものを手に入れた優越感や満足感、ステータスが向上したという幸福感の主な理由なのでしょう。

物質的なニーズを満たすだけではない、計り知れない魅力があるのですね。

ルイヴィトンの買取額はなぜ高いのか?買取時のコツも紹介! | 買取はウリドキで(参照2020.7.21)
なぜヴィトンは富裕層に愛され続けるのか | ZUU online(参照2020.7.21)
海外一流ブランドがセールを一切しない理由 | 専門店・ブランド・消費財 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準(参照2020.7.21)
「高級ブランドはなぜ高い?」服の4割を廃棄するファッション界、3つの疑問 | 日刊SPA!(参照2020.7.21)
身近すぎる言葉「ブランド」② なぜ高いの? | 繊研新聞(参照2020.7.21)
「プレミアム」と「ラグジュアリー」の違い、知ってますか:日経ビジネス電子版(参照2020.7.21)

カジュアルブランドとラグジュアリーブランド、どう使い分ける?


大衆的な値段で購入できるカジュアルブランドと、スペシャルな価格設定のラグジュアリーブランド。

双方を上手に使い分けることで、ライフスタイルがより豊かになるかもしれません。

どのように使い分けを図るか、おすすめの考え方がこちら。

場所によって使い分ける

どんな場面で身につけるか」は、使い分けのキーポイント。

格式高いお店、礼節を重視したい冠婚葬祭などでは、上質なものを身につけると気が引き締まります。

特別なもので装うことは、相手への感謝や真心を表現することにも繋がるのではないでしょうか。

体を動かすアクティブなシーンでは、衣類が汚れる可能性が。

高級ブランドを身につけて泣きを見るより、汚れを気にせず楽しめるファッションがおすすめですよ。

目的によって使い分ける


ブランドの選び方を「目的別」に考えるという方法もあります。

例えば、大切な人やお世話になった方へプレゼントをする場合。

贈り物に上質なアイテムを選ぶ人は多く、ブランド品も候補にあがりますね。

一方で、“誰にあげるか”によってはラグジュアリーブランドを避けた方が良いことも。

例えば、まだ価値のわからない子供に贈るには、時期尚早に感じられます。

同年代の友人に高すぎる贈り物をすると、かえって気を遣わせる恐れもあるでしょう。

アイテムによって使い分ける

ものによって高級品か、そうでないかをセレクトするのも一手です。

財布やバッグなど、年単位で長く使えるものはラグジュアリーブランドにこだわる。

質が良いから長持ちする、流行り廃りがないなどのメリットがあります。

定期的に買い替えたい、見た目や質よりコスパを重視したい、流行ものだから一時的に使いたい。

そういったものは、リーズナブルなブランドを中心に選ぶのが良いでしょう。

高級ブランドの価格には、製造・広告費以外に象徴的な価値が反映されている


ラグジュアリーブランドの商品を構成する上質素材、一流の技術、魅力的な広告。

これらのコストに加え、ブランド自体のイメージや世界観などが価格に反映されています。

偶像的で曖昧、だけど魅力的なそのイメージは、巧みなマーケティングによって作り出されたもの。

高級ブランドの象徴的な価値は、多くの人を惹きつけてやみません。

出典
寺崎新一郎(2013)「ラグジュアリー戦略の誕生とラグジュアリー・ブランドの概念規定の再検討」PDF(参照2020.7.21)
林徹(2011)「高級ブランドの崩壊に関する一考察」PDF(参照2020.7.21)
金順心(2007)「高級ファッションブランドのグローバルビジネスモデル -LVMH社の事例を中心に-」PDF(参照2020.7.21)
堀内慎太郎「ラグジュアリーブランドの象徴的意味が消費者の購入意図に与える影響について」PDF(参照2020.7.21)