干支の数が12である理由は?十二支にまつわる豆知識を徹底解剖


年末が迫ると「来年の干支は……」と思う人が多いでしょう。

十二支といえば12種類の動物で構成されますが、なぜ「12」なのでしょうか。

12の謎を解明するとともに、干支に関する様々な情報を総まとめ!

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十二支が12通りである理由はズバリ…!

What(何が)
 十二支とは

Where(どこで)
 中国で生まれた

How(どのような)
 木星を基点にした年月の数え方であり

Why(なぜ)
 その運行周期が12年であることが

十二支の由来と考えられています。

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十二支の数は木星が12年周期なことに由来。中国で生まれた天文学が起源


干支の数が12である理由は、古代中国の天文学が発祥と考えられています。

年月を知る目安に用いられた木星が、約12年で天球を1周していたのです。

1年ごとの運行区画に名前をつけたものが、現在の十二支の由来に。

後に12種類の名前を覚えやすいよう、動物に当てはめたものが一般に浸透したと言われています。

十二支とは:昔の1年の数え方

十二支は昔の中国で作られた1年の数え方で、12年で一巡します。

「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の12の漢字が当てられました。

元々動物を指した字ではなく、植物の成長を表したものです。

「覚えやすいように」という理由で、後から親しみやすい動物の呼び名を当てた、という一説も。

1年を数える以外に、月や時間、方角を表すのにも用いられるようになりました。

「12」である理由は木星の周期


十二支は、本来木星の位置を基準にした暦法でした。

木星が天球を一周するのにかかる期間は、およそ12年。

それを1年ごとに区切って数えたものが、十二支となったのです。

正確には、太陽と逆に周る木星の鏡像として“太歳(たいさい)”という仮想の星を用意し、その巡りを示すものが十二支になりました。

・十二支の順番はレースの先着順?

十二支といえば「子=ねずみ」から始まりますね。

ねずみが最初である理由、その由来は有名な十二支の伝説です。

神様の所へ、元日の朝に訪れるよう告げられた動物達。

ねずみは最も早く出発した牛の背中に乗って移動、ゴール目前に飛び降りて一番に門をくぐったのです。

2番目以降の動物も、神様の元へたどり着いた順番通り。

猫が十二支に居合わせないのは、集合日時を聞いたねずみに嘘を付かれたから。

それ以来、猫はねずみを追いかけ回すようになったそうです。

あわせて覚えたい「干支」や「十干」について


干支とは本来、「十干」と「十二支」を組み合わせたものです。

十干は「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸」の10の字で表される数詞。

これも中国で生まれた数え方で、十二支と組み合わせて月日を示すのに使われます。

十干十二支の組み合わせは60通り。

60歳のお祝いに“還暦”がありますが、この組み合わせがちょうど一巡したタイミングです。

十二支の動物が持つ縁起の良い意味

十二支の動物は、それぞれ異なる意味を持つと言われています。

一般的な意味や、その象徴を簡単に紹介しましょう。

・ 子(ね/ねずみ)

「ねずみ」は繁殖能力が高いことから、子孫繁栄の象徴とされます。

繁栄という意味では、事業拡大の年としても縁起が良いでしょう。

・ 丑(うし)

使えば労働力に、食せば血肉となる「うし」。

古くから人間にとって重要な存在であり、粘り強さの象徴でもあります。

・ 寅(とら)

力強さや美しさのシンボル、それが「とら」です。

大きな決断をする時の縁起物で、西を司る神獣としても有名。

・ 卯(う/うさぎ)


「うさぎ」といえば、ぴょんぴょんと跳ねる可愛い動物。

「飛躍」の意味や、月の使者というイメージから「ツキ(幸運)に恵まれる」という言い伝えもあります。

・ 辰(たつ/りゅう)

空想上の動物でありながら、十二支に名を連ねる「りゅう」。

権力の象徴として、昔から人々に尊ばれてきました。

・ 巳(み/へび)

「へび」は脱皮することから、死と生を繰り返す“永遠”を司ります。

金運アップのシンボルとして、財布の柄に選ぶ人も多いでしょう。

・ 午(うま)

乗り物として人々に親しまれてきたのが「うま」です。

人付き合いの良さを示す干支でもあります。

・ 未(ひつじ)

ふわふわの毛が愛くるしい「ひつじ」、群れで行動する動物ですね。

人間で言えば家族を表し、その安泰を意味します。

・ 申(さる)


山の神の使いとして信仰されてきた「さる」。

“去る”という言葉とかけて、厄を遠ざける動物と言われます。

・ 酉(とり)

「とり」は人に時を知らせ、幸せを運ぶ象徴

商売繁盛、世話好き、親切など様々な意味を持っています。

・ 戌(いぬ)

動物の中でも人との付き合いが長い「いぬ」、忠誠心の高さで有名です。

賢く勤勉家、また安産のシンボルとも言われています。

・ 亥(い/いのしし)

猪突猛進の言葉通り、まっすぐに突き進む力を持つ「いのしし」。

病気予防の象徴でもあるなど、縁起の良さもパワフルです。

十干(じっかん)とは | 株式会社杉本カレンダー -wonderful days-(参照2020.9.17)
十干とは – コトバンク(参照2020.9.17)
十二支の漢字は動物とは関係ない? 今年の『戌』の意味 – ニッポン放送 NEWS ONLINE(参照2020.9.17)
十二支と方位|暮らし歳時記(参照2020.9.17)
十二支はそもそも動物じゃなかった!? その起源とルーツに迫る | 日刊大衆(参照2020.9.17)
干支置物なら千成堂へご相談下さい。 – 株式会社千成堂(東京都江東区)(参照2020.9.17)
年賀状を書く前に知っておきたい干支の起源や意味|高品質デザインの年賀状・喪中はがきの印刷ならネットスクウェア(参照2020.9.17)

十二支にまつわるトリビア!驚きの迷信や海外事情


昔から人々に親しまれてきた十二支には、様々なトリビアがあります。

迷信にとどまるものから現実にある海外の十二支まで、どんなものかお届けしましょう。

「五黄の寅」や「丙午」って?

十干十二支の組み合わせのうち、丙と午が合わさる年が「丙午(ひのえうま)」です。

丙と午は、それぞれ火を司る要素。

十干十二支と関わりが深い、陰陽五行説の考え方です。

このためか、丙午の年には火災が起こりやすい、また同年生まれの女性は夫を食い殺す、などという迷信があります。

「五黄の虎(ごおうのとら)」は、九星気学でいう五黄の年に、十二支の寅年が重なること。

同年生まれの女性は気が強い、という言い伝えがあるのです。

いずれも科学的根拠のない迷信なので、押し付けや決めつけは避けてください。

龍だけ架空の動物なのはなぜ?


十二支の動物たちを見ると、人との付き合いが長かったり、実在する身近なものが多いですよね。

ただ1つ、「龍(辰/たつ・りゅう)」を除いては。

龍だけが架空の動物なのは、十二支の発祥である中国の信仰にあったと考えられます。

当時の中国において、龍は非常に偉大なものの象徴であり、その存在が強く信じられていました。

そのため実際に見たことはなくても、人々にとっては大切で身近なものだったのでしょう。

実在する動物と同じように、一般に広く知られるほど存在感があった。

そう思うと、十二支に名を連ねるのも理解できますね。

十二支は海外にもある?

十二支は、日本と中国だけの文化ではありません。

韓国やモンゴル、ベトナムなど、アジアを中心に存在します。

日本で馴染みのある12の動物ですが、海外では少し顔ぶれが異なることも。

起源元の中国では、「亥/いのしし」ではなく「豚」。

ベトナム版となると、うさぎの代わりに猫が入っているのです。

同じ十二支でも、地域によって微妙に違うのが面白いですね。

「丙午(ひのえうま)」の意味とは?年齢・ごうのとらとの違いも | TRANS.Biz(参照2020.9.17)
丙午とは – コトバンク(参照2020.9.17)
「ネコ年」祝うベトナム、干支に見る中国との「溝」 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(参照2020.9.17)
COLUMN 物知り干支せとら | 年賀状博物館 | 年賀状をめぐる文化を展示したWEB上の総合博物館(参照2020.9.17)
陰陽五行説とは – 九星気学の基礎から勉強したい方に最適。初級マンツーマンで指導。プロを目指している方には易学鑑定士の免許取得まで徹底サポート。少人数・フリータイム制。(参照2020.9.17)

十二支の数は木星の周期からきている!2021年は「丑/うし」年


十二支は元々、木星を目安とした天文学が起源。

約12年で一周する木星の位置を1年ずつに区切り、それぞれに名前をつけたものです。

動物の名前は後付けですが、それぞれが縁起の良い意味を持つ言い伝えもあります。

2021年の干支は「丑/うし」。

粘り強く頑張ることができる、そんな一年にしたいですね。

出典
干支(十二支)の順番と由来は?各動物の意味・特徴を徹底解説 | Spicomi(参照2020.9.17)
ASCII.jp:十二支/干支の歴史(参照2020.9.17)
十二支・十干|天文・暦情報|海上保安庁海洋情報部(参照2020.9.17)
十二支(じゅうにし)とは | 株式会社杉本カレンダー -wonderful days-(参照2020.9.17)